特集は「あらためて考える「公共」の役割」
参院選では減税か給付金かが争点とされたが、和光大学名誉教授の竹信三恵子さんは、物価高に苦しむ人を支えるためにそれらをどう組み合わせるか、あるいは社会保障をどうやって守るかといった議論が必要だと警鐘を鳴らす。またこの間行政の効率化が進められ非正規公務員が増えたことで公共サービスが危機に瀕していると指摘し、公共を取り戻すことが必要と訴える。
公共政策を専門とする千葉商科大学教授の田中信一郎さんは経済成長を前提とした自民党が進めてきた社会システムを転換し、「公」の役割を問い直す時代に来ていると指摘する。そして政権交代を目指す野党は自民党とは別の社会像を打ち出すべきだと語る。
埼玉大学教授の高端正幸さんは、参院選ではSNSを使ってシンプルなイシューを打ちだした政党が支持を集めたが、公共サービスが危機的状況にある中、本当にそれでいいのかと語る。そして将来的なビジョンを提示せず有権者に受けるような政策ばかり打ち出してきた政治の側の問題が大きいと指摘する。ベーシックサービスを保障するためには負担も求める真剣な議論が必要だと語る。
ブルガリアを中心に中東、東欧の政治を研究している明治大学教授の佐原徹哉さんが新自由主義によって経済危機を招いた結果、極右勢力が台頭したブルガリアの状況を解説する。そして、日本もその状況に似てきたと指摘する。
特集以外では、毎日新聞客員編集委員の倉重篤郎さんから、石破退陣以降の政局についてのご寄稿、元日中青年交流協会理事長の鈴木英司さんの中国でスパイ法で起訴されたアステラス製薬社員の裁判についてのご寄稿を掲載。


