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特集は「行き詰る岸田政権 変容する国のかたち

衆院補選で全敗した自民党。自民支持層が野党に流れ、保守王国の島根でも議席を失った。国賓としての訪米も支持率上昇にはつながらず、岸田首相は追い込まれていると毎日新聞客員編集委員の倉重篤郎氏が指摘し、総裁選、総選挙を控えた今後の政局を分析する。

冷戦後の世界構造の変化を認識しない米国と、それに同盟国としてすり寄る岸田首相。このままでは日米共倒れの道が待っていると、インサイダー編集長の高野孟氏が指摘するとともにこれからの政治の動きを解説する。

食料自給率の目標を定めず依然として輸入依存の農政の方針を掲げる食料・農業・農村基本法と、有事の際に、政府が生産者に出荷計画を強制的に出させる食料供給困難事態対策法が成立した。衆院議員の田村貴昭氏が政府の進める農政を批判する。

政府は防衛装備移転三原則の運用指針を改定し、日本は武器生産・輸出大国に向かっている。それと連動して民間人とその家族も調査されるセキュリティ・クリアランス法も成立した。明大国際武器移転史研究所客員研究員の纐纈厚氏がこうした流れに警鐘を鳴らす。

国が自治体に「指示」できるようにする地方自治法改正について、元我孫子市長の福嶋浩彦氏が立法事実がないと批判するとともに、この間、国の言う通りに動いてきた自治体にも問題があると指摘する。

特集以外では、突然中国で拘束され懲役6年の刑期を終えて帰国した鈴木英司氏が香港で施行された「国家安全条例」について解説し、中国の姿勢を批判する。

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