特集は「岸田政権で政治は変わるのか」
野党共闘の枠組み作りに尽力した法政大の山口二郎教授が、選挙前の自民党総裁選挙を大きく取り上げながら、メディアは能力、識見、理念を問い詰めることがなかったとその姿勢を批判するとともに、野党には国民を救うという強いメッセージが必要と語る。
自民党が支持率回復のために、巧みにメディアジャックしたが、岸田政権は安倍・麻生の意向を排除できるのか、ビデオジャーナリストの神保哲生氏が、安倍・菅政治の実相と安倍支配の内実を明らかにする。
政治評論家の森田実氏が、学術会議の任命拒否と二階幹事長切りの背景には「中国切り」があり、日本は米国の反中国の尖兵にさせられていると、中国と語ることができる政治家がいない実情に警鐘を鳴らすと共に、野党に新しい戦略の提示を求める。
9年近い安倍・菅政権が終わったものの、自民党総裁選挙ではメディアは腐敗と強権の政治がなかったかのように問題を取り上げず総選挙に突入した。隠ぺい、改ざんで塗りつくされた安倍政治と、説明しない菅政治を検証しないメディアの役割について東京新聞の望月衣塑子記者が説く。
本誌編集委員会顧問の川崎泰資氏が、岸田政権で自民党は変わるのか。施政方針演説で「新しい資本主義」の目玉の金融所得課税を早くも後退させるようでは自民党は変えられないと批判する。