特集は「平和と安全保障 日本の進むべき道は」
日本は戦後憲法と日米安保条約の矛盾を抱えつつやってきたが、ウクライナの戦争やガザの紛争、さらに台湾を巡る問題など、世界各地で平和に逆行する動きが起きる中、「戦争だけはだめだ」という共通認識がなくなってきた。こんな時こそ憲法の平和の創造性を訴える必要があると軍事評論家の前田哲男氏が語る。
ウクライナ戦争の即時停戦を訴える東京外大名誉教授の伊勢崎賢治氏が、戦争が起きると、リベラルな勢力も戦争支持に傾く「体制翼賛」が生まれると解説する。いま日本がやるべきことは、米国と中国、ロシアに囲まれた「緩衝国家」としての自覚を持った外交を展開し即時停戦を主張すべきと訴える。
総統選で蔡総統の後継者、民進党の頼清徳氏が当選した。その結果をみると、多くの人たちが台湾の主体性を重視し現状維持を望んでいると東京新聞論説委員の白石徹氏が分析し、日本は、台湾問題を煽る米国に乗せられることなく中国の考え方を理解したうえで対話の積み重ねをしていくべきと語る。
世界中を船で回り多くの人たちと接しているピースボート共同代表の畠山澄子氏が、ウクライナでもロシアでも強いられるべきでない選択を強いられている若者がたくさんいる、ガザでも多くの人が苦しんでいると語る。これから日本のとるべき道は平和を求める外交であると訴える。